実家のチワワ 08
母も職場から飛んで帰ってきました。
母が、彼はまだ生きていると思ったくらい、綺麗な顔をしていました。
まだ暖かかった彼に悲痛な表情はどこにもありませんでした。
この記事→命日http://moonlightsonata.hatenablog.com/entry/2014/05/22/231348で最後に書いていますが、私、彼が居る気がして仕方がなかったんですよね。
私は中々見えるまではいかないですが、感じる人です。
そして、兄は見える人です。
後で聞くと、体に話しかける母の横に、彼は居たそうです。
いつものようにちょっかいかけるんだけど、気が付いてもらえない。
それを、その場では言い出せなかった、と、葬儀の後兄は泣いていました。
自分の体に話しかける母の横で、母にちょっかいをかける彼をみる。
ここにいますよー?もしもーし。って感じだったんでしょうか。
言い表しがたい状況です。それを兄は一人で見ていたのかと思うと、胸が締め付けられる思いです。
やがて彼は部屋中を元気に歩き回っていたそうです。
辛い体から抜け出せて、元気に動き回っていたそうです。
私、あまりに突然呼吸が止まってしまったものだから、彼もわかってないんじゃないかな、と思っていたんです。連れ帰るときも、帰った時も。
自転車のかごの中の体じゃなくて、ほかの場所が気になって仕方がなかったんです。同じカゴの中でも、座ってこっちを見ている気がしたり、足元がきになったり。道路歩いたらひかれるよ、こっちおいでーって声にだしそうになったり。
なんで道路よ?って自分でも思いましたが、早くこっちおいでーって勝手に思ってしまっていました。リードがついてないからって好き勝手しすぎだよw
これは、わかってもらえる人だけにしかわからないのかもしれないですが、そんな感覚のお話でしかないんですけれど(苦笑)
兄曰く、最後はちゃんと旅立ってくれたそうです。
私も居る気配は感じません。
悲しくて想像すれば思い出から姿は描けますが、思い出なんですよね。居ないんです。
でもちゃんと、関わったみんなが彼を覚えています。無くなることはない。
元気な体になって、向こうで走り回っていることでしょう。
実家のチワワシリーズ、01の文頭
―――ねぇねぇ!こんなに沢山したよ
そうなの、よかったねぇ
とっても楽になったよ!
この会話は、私が最初に彼を病院に連れて行った日、見た夢のものです。
夢の中で、彼はおしっこを沢山しました。
そして、最後は、とっても楽になったよ!と、嬉しそうに飛び跳ねていた夢でした。
私は、あまり長くないかもしれない、と思いたくないけれど感じていました。
思えば、最後に病院に連れて行く前、彼は私が居る時に大量のおしっこをしました。
体を拭いてあげた時、気持ちよさそうな表情をしていました。
これが夢とリンクしているかは個人の判断によると思いますが、何かの知らせであったんだろうと思っています。
私から実家へ繋がり、最後は父と私で終わった。
私が立ち会えたことに感謝です。
逢うたびに喜んでくれたことを忘れません。
ありがとう。